医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Trainee burnout: Are there modifiable factors? (Clin Teach 2024)

Thompson M, Maldonado N, Srihari C, McFarlane A, Patrie J, Fernandez R, Sudhir A. Trainee burnout: Are there modifiable factors? Clin Teach. 2024 Apr 25:e13767. Epub ahead of print.

背景:バーンアウトは複雑な現象であり、研修生の幸福に直接影響するため、卒後医学教育における大きな懸念事項である。研修生がすぐにコントロールできる修正可能なライフスタイル要因を特定することで、バーンアウトと闘うためのタイムリーで実行可能な個人レベルおよびプログラムレベルの介入を支援することができる。このパイロット研究の目的は、レジデントおよびフェローのバーンアウトの発症を抑制する可能性のある、修正可能なライフスタイル要因を明らかにすることである。

方法:2017年9月から2017年10月にかけて、学術医療センターのレジデントとフェローを対象に横断調査を実施した。参加者は、Maslach Burnout Inventoryと、バーンアウトに対して保護的であると仮定される因子を同定するためにデザインされた質問票に記入した。

結果:合計205/805名(25%)の研修生がアンケートに回答し、平均(SD)年齢は29.7(2.6)歳であった。52%(n = 107)が女性であった。夜間平均睡眠時間が7時間以上であることは、バーンアウトの感情的疲労(24.8 [11, p = 0.04])および脱人格化(11.1 [6.4, p = 0.02])のスコアが低いことと有意な関連を示した。さらに、健康的な食生活をしていると自認することは、感情的疲労(25 [11.5, p = 0.03])と脱人格化(11.5 [6.6, p = 0.04])のスコアが低いことと有意な関連があることがわかった。ワークアウト、趣味、組織化された宗教に共感すること、祈ること、瞑想、マインドフルネス活動には違いは見られなかった。

結論:十分な睡眠(夜7時間以上)と健康的な食事は、研修生のバーンアウト得点の低下と関連する修正可能な個人レベルのライフスタイル因子である。これらの項目は、研修生教育やプログラムレベルの支援イニシアチブのターゲットとなりうる。