医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Assessing burnout among Obstetrics & Gynecology residents during night float versus day float in a large academic hospital (BMC Med Educ 2022)

Tarrash M, Nelson D, Gabbur N, Goldberg GL. Assessing burnout among Obstetrics & Gynecology residents during night float versus day float in a large academic hospital. BMC Med Educ. 2022;22:809.

背景:レジデントにおけるバーンアウトの有病率の推定値は大きく異なる。夜間勤務のあるレジデントにはさらにストレス要因があるため、バーンアウト発症のリスクが高い可能性がある。本研究の目的は、夜間勤務のレジデントと日中勤務のレジデントのバーンアウトの割合を明らかにすることである。

方法:これは、ニューヨークの2つの病院にまたがる大規模な学術的な研修プログラムで行われた、夜間と日中のローテーションを行う産科婦人科(OBGYN)レジデントのバーンアウトの有病率に関する前向き、横断的、調査ベースの評価である。レジデントプログラムの全レジデントに対し、2018年、2019年、2020年の学年の最初のローテーション後に、Maslach Burnout Inventory - Human Services Survey for Medical Personnel(MBI-HSS(MP)) に回答するよう依頼した。そして、MBI-HSS(MP)の3つの側面である感情的消耗、脱人格化、個人的達成感のそれぞれについて、夜間ローテーションと日中ローテーションの結果をstudents t-testを用いて比較した。

結果:夜勤者13名、日勤者63名、合計76名の回答があり、回答率は61.8%であった。夜勤と日勤を比較すると、日勤の平均的な感情的疲労は17 ± 9点と低く、夜勤の平均的な感情的疲労は18 ± 14点であった(p = 0.37)。同様に、個人的な達成感についても、日勤では55.6%が低いと回答したのに対し、夜勤では76.9%が低いと回答した。

結論:感情的疲労のスコアは、日中ローテーションのレジデント(平均17点、SD 9)が夜間ローテーションのレジデント(平均18点、SD 14)よりも低かった。日勤と夜勤を比較すると脱人格化の差はなかったが、45%の回答がシフトの種類に関係なく脱人格化が高いと回答していた。これらの結果から、医療研修におけるバーンアウトを最小限に抑える努力を継続する必要性が明らかになった。