医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Not all 'impostors' are created equal: A dimensional, person-centered, and theory-based analysis of medical students (Med Teach 2024)

Neufeld A, Babenko O, Malin G. Not all 'impostors' are created equal: A dimensional, person-centered, and theory-based analysis of medical students. Med Teach. 2024 May 2:1-8. Epub ahead of print.

背景:インポスター現象(IP)に関する研究は、苦痛やバーンアウトとの関係から医学教育において急速に高まっている。しかし、IPを理論的にどのように概念化し、どのように分析するかは一貫しておらず、そのため結果の理解やそれに対する対処の仕方が限られている。我々は、個人を中心とした分析と強固な理論的枠組みの組み合わせにより、医学生のIPのより具体的な「プロフィール」を提供し、彼らのウェルビーイングのための支援を最適化するのに役立つという仮説を立てた。

方法:探索的因子分析を用いて、医学生におけるClance Impostor Phenomenon Scale(CIPS)の因子構造を評価し、次いでクラスター分析を用いて、同定された因子に基づく明確な「インポスター」プロファイルを同定した。次に、動機づけに関する自己決定理論(SDT)の枠組みを用いて、それぞれのプロファイルに属する学生が、一般的な因果関係志向性、医学部進学に対する自律的動機づけ、医学課程における心理的欲求充足においてどのような違いがあるかを探った。

結果:因子分析の結果、3つの主要なIP因子-偽物のように感じること、成功を運のせいにすること、達成を割り引くこと-が得られた。クラスター分析により、これらの要因の個人差に基づく4つの異なるIPプロファイルが同定され、それぞれ自己決定の側面が異なっていた。

結論:本研究は、医学生がどのようにIPを経験する可能性があるかに光を当て、すべての「インポスター」が同じように作られるわけではないという考え方をさらに補強するものである。その結果、医学生におけるCIPSの3因子構造が支持され、ほとんどの学生が4つのIPプロファイルのいずれかに当てはまることがわかった。これらのプロファイルとその意味について考察する。