医学教育研究者・総合診療医のブログ

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The prevalence of imposter syndrome and associated factors in Chinese medical students and residents: A single-center pilot study (Med Teach 2023)

Wang J, Shi W, Huang X, Jiao Y. The prevalence of imposter syndrome and associated factors in Chinese medical students and residents: A single-center pilot study. Med Teach. 2023 Sep 18:1-7. Epub ahead of print.

背景:ここでは、北京ユニオン医科大学病院(PUMCH)に在籍する中国人医学生およびレジデントにおけるインポスター症候群(IS)の有病率を定義し、関連する特徴を明らかにすることを目的とした。

方法:これは、2022年9月と10月に実施されたPUMCHに在籍する医学生とレジデントを対象とした単施設横断研究である。参加者を募集し、人口統計学的質問、中国語版Clance Imposter Phenomenon Scale(CIPS)、不安、抑うつバーンアウト、睡眠の質、臨床学習の課題、時間配分に関する自己評価について37問のアンケートに回答してもらった。ISの有病率とその関連因子を分析した。

結果:148名の医学生と89名のレジデントが調査に回答した。ISは医学生の62.8%、レジデントの57.2%において有意または重度であった。8年制に在籍する学生のCIPSスコアは、4+4制に在籍する学生よりも有意に高かった(66.4対60.7、p = 0.005)。ISの有病率と重症度に男女差はなかった。重度のISを有する参加者は、軽度/中等度のISを有する参加者よりも、自己評価による不安、抑うつ、不眠、バーンアウトが有意に高かった。臨床学習への挑戦度が有意に高い参加者は、CIPSスコアも有意に高かった。

結論:ISは中国の医学生とレジデントに多く、また重症である。教室での学習、8年間のプログラム、臨床学習での挑戦がISと関連する可能性がある。