医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Well-being factors associated with confidence in providing calm, compassionate care in pediatric residents (Patient Educ Couns 2023)

Liu A, Ben-Zion S, Schwartz A, Mahan JD, Reed S. Well-being factors associated with confidence in providing calm, compassionate care in pediatric residents. Patient Educ Couns. 2023;115:107906.

背景:穏やかで思いやりのあるケア(calm, compassionate care; CCC)に取り組むことは、患者中心のケアを育むうえで重要である。我々は、小児科レジデントがCCCを提供する自信を予測する因子を研究することを目的とした。

方法:2016年から2018年までのPediatric Resident Burnout and Resilience Study(PRB-RSC)のデータを用いて、後ろ向き多機関コホート研究を行った。CCCを提供する自信を評価するためにCalm Compassionate Care Scale(CCCS)を用いた。CCC、人口統計学的指標、プログラムの特徴、心理尺度間の横断的関連を検討した。

結果:以下の項目が、CCCを提供する自信と有意な正の関連を示した:Cognitive and Affective Mindfulness Scale、Neff's Self Compassion、Patient Reported Outcomes Measures-mental health、Interpersonal Reactivity Index-empathetic concernであった。Maslach Burnout Indexの下位尺度では、個人的達成感の低下、感情的疲労の増大、脱人格化の増大が有意な負の関連を示した。

結論:われわれは、いくつかの幸福感尺度および個人的達成感の増加が、CCCを提供する自信の増加と関連していることを明らかにした。これらの知見は、これらの尺度の相互関連性を強調し、訓練生の成長における肯定的な因子としての個人的達成感の重要性を強調するものである。研修生のバーンアウトを減少させ、レジリエンシーを高めるとともに、研修生の共感と思いやりの発達を支援するプログラムレベルの介入は、研修生が患者中心の思いやりのあるケアを促進するスキルを身につけるのに役立つ可能性がある。