医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Effective communication with linguistically diverse patients: A concept analysis (Patient Educ Couns 2023)

Ahrens E, Elias M. Effective communication with linguistically diverse patients: A concept analysis. Patient Educ Couns. 2023;115:107868.

背景:質の高い医療を提供するためには、効果的なコミュニケーションが不可欠である。言語的に多様な患者にとって、コミュニケーションは世界中で公平な医療を受けるための障壁であり続けている。言語的に多様な患者との効果的なコミュニケーションという概念について検討する必要がある。

方法:WalkerおよびAvant法を用いて概念を分析した。

結果:言語的に多様な患者との効果的なコミュニケーションとは、同じ言語を話さない2人以上の個人間の口頭または書面によるコミュニケーションであり、共有されたメッセージや理解に到達するために正確な翻訳技術を活用し、関係者全員が耳を傾け、積極的に関与するものであると定義した。先行要因、属性、結果、および経験的な言及がマッピングされている。

結論:言語的に多様な患者との効果的なコミュニケーションは、専門的な言語支援へのアクセス不足、構造的な人種差別/差別、政策の障壁によって制限されている。
医療従事者は患者に言語支援を提供する権限を有しているため、文化的コンピテンシー、文化的謙虚さ、専門的な医療通訳や言語アクセスプログラムとの連携方法に関する研修を受けるべきである。医療機関は、言語的に多様な患者に公平な医療を提供するために、マルチモーダルなアプローチに投資すべきである。