Kajamaa A, Lahtinen P, Mattick K, Bethune R. Repairing disrupted care processes as sources of stability, learning and change in a Finnish hospital: An activity-theoretical study. Med Educ. 2024 May 6. Epub ahead of print.
背景：高所得国では、患者の10人に1人が病院での治療中に傷害を受けていると推定されており、その50％は予防可能である。本研究の目的は、ケアプロセスの混乱について理解を深め、複雑な医療環境において混乱の修復がどのように安定、学習、変化の源となりうるかを明らかにすることである。
方法：フィンランドの公立病院において、15人の外科手術患者の標準的ケアプロセスの混乱に関連する組織的相互作用を追跡調査した。患者と医療専門家は、ケアプロセスの観察中にその場でインタビューを受けた。活動理論に基づいた方法論的枠組みを用いて、混乱とそれに関連する修復努力および修復解決策を特定・分析した。
結果：混乱は頻度が高く、15のケアプロセスすべてに見られた。これらは、(1) 患者の生理的状態の悪化、(2) 外科的ケアに使用される機器、(3) 情報の流れ、(4) ケアプロセスの遅延、(5) チーム内の不明確な役割分担に関連していた。行為者は、混乱したプロセスを克服するために3種類の修復努力（技術的、認知-情動的、拡大協調的）を行い、通常、安定性を回復する修復解決策につながった。
結論：さまざまな修復の取り組みには、さまざまな種類の協力と学習が必要であった。拡大した共同修復は最も要求が高く、実践の変化と拡大した学習のための課題と機会を提供した。
