医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Continuing professional development challenges in a rural setting: A mixed-methods study (Perspect Med Educ 2022)

Campos-Zamora M, Gilbert H, Esparza-Perez RI, Sanchez-Mendiola M, Gardner R, Richards JB, Lumbreras-Marquez MI, Dobiesz VA. Continuing professional development challenges in a rural setting: A mixed-methods study. Perspect Med Educ. 2022 Aug 9:1–8. Epub ahead of print.

背景:地方の医療従事者は、臨床実践のための幅広い知識を必要とする様々な病状に遭遇する。このため、継続的な専門能力開発(continuing professional development; CPD)の必要性が生じている。本研究では、地方の医療従事者がCPD活動に参加する際に直面する障壁と、これらの課題を克服するための教育戦略に関する彼らの嗜好を調査した。

方法:メキシコ農村部の地域病院におけるこの混合方法(探索的連続研究)には、22のインタビュー、3のフォーカスグループ、40の観察時間、および医療スタッフへのアンケートが含まれている。

結果:CPD活動への参加率は低かったが(67%が意欲なし)、参加者全員が興味を示し、実践のための学習の重要性を認めていた。参加への障壁は、使用されている戦略(講義ベース)と実践的学習への欲求との不一致、制度的障壁(指導者の関与不足、手続き上の欠陥、資源不足)、連携障壁(専門職間教育環境の悪化、非効率なチームワーク、コミュニケーション不足)であった。さらに、セッションの日程が合わない(75%)、教室が不十分(65%)、作業量が多い(60%)、講演者の質が低い(60%)、セッションが退屈(55%)なども障壁として挙げられた。参加者が好む学習方法は、日々の臨床活動に関連した活動(実践的なワークショップ、シミュレーション、ケース分析)が強調された。アンケートの回答率は18%であった。

結論:この地方におけるCPDの障壁は、多因子で多様である。CPDと患者ケアを強化するために、リーダーシップが専門職間教育、チームワーク、コミュニケーションを優先させる必要性が浮き彫りになった。これらの結果は、他の地方におけるCPD強化の取り組みに役立つと思われる。