医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Investigation of patients' understanding of fibromyalgia: Results from an online qualitative survey (Patient Educ Couns 2024)

Black LL, Black WR, Chadwick A, Christofferson JL, Katz H, Kragenbrink M. Investigation of patients' understanding of fibromyalgia: Results from an online qualitative survey. Patient Educ Couns. 2024;122:108156.

背景:効果的な線維筋痛症治療にとって重要な要素は、この疾患に関する患者教育である。これまでにも教育的介入が開発されてきたが、それらは患者の生活体験を取り入れたものではなく、これらの介入から恩恵を受ける可能性のある人々の間に共通する誤解に対処していない可能性がある。本研究では、線維筋痛症と診断された患者を対象に、線維筋痛症についての理解、混乱、知識のギャップを調査することを目的とした。

方法:参加者は、クリニックのチラシや慢性疼痛研究所のソーシャルメディアページを通じて募集した。参加者は、自由形式の質問により線維筋痛症に関する知識を評価するオンライン調査に回答した。回答はテーマ分析によって分析され、テーマが特定、分析、報告された。

結果:38名の参加者がアンケートに回答した(63%が女性、18~68歳)。患者から寄せられた共通のテーマには、線維筋痛症の原因がわからないこと、症状や再燃が不定期/変動的であることへの不満や混乱、自分の症状が目に見えないと感じていること、利用可能な治療法についてより多くの情報を望んでいることなどがあった。

結論:本研究の参加者は、線維筋痛症の多くの側面について困惑しており、この病態について周囲の人々からもっと理解を得たいという願望を表明していた。今後の介入は、線維筋痛症患者特有の知識と生活経験に合わせた教育が有益であろう。