医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Investigation of physical playfulness in physiotherapy students (BMC Med Educ 2023)

Karaali HK, Ozcan O. Investigation of physical playfulness in physiotherapy students. BMC Med Educ. 2023;23:651.

背景:理学療法士は、小児患者のロールモデルとなり、治療の成功率を高めるために、ゲームに積極的な姿勢を示す。本研究の目的は、理学療法学生の身体的な遊び心、および身体的な遊び心と個人的・環境的要因との関係を調査することである。

方法:学生の社会人口統計学的データ、定期的な身体活動習慣、およびコンピュータゲームのプレイ状況とプレイ時間を調査した。遊び心の評価には、"Attitudes of 18-22 Age Adults for Playing Games That Contain Physical Activity" scaleを用いた。

結果:本研究には268名の学生が参加した。ゲーム性尺度の下位項目のうち、最も得点が高かったのは「社会的適応」であり、最も得点が低かったのは「ゲームをしたい」「ゲームをすることに喜びを感じる」であった。「リスク・テイキング」と「ゲームをすることに喜びを感じる」は、女子学生に比べて男子学生の方が高得点であった。運動習慣と「ゲーム思いやり」、「リスク・テイキング」、「社会適応」、「ゲームで遊ぶ喜び」の得点との間には、統計的に有意な差がみられた。

結論:理学療法学生は遊び好きで、特に社会適応の面で優れていることがわかった。男性は遊びのなかでより多くのリスクを負い、またゲームをより楽しんでいる。定期的な身体活動習慣のある学生は、全体的に遊び好きであった。本研究は、身体活動レベルやコンピュータゲームの種類をモニタリングすることが、遊び心の評価に有益である可能性を示唆している。