医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Does the Degree Matter? MD and DO Students Who Match Into OB/GYN Report Different Experiences in US Undergraduate Medical Education (J Grad Med Educ 2023)

Cai F, Santiago S, Southworth E, Stephenson-Famy A, Fay E, Wang EY, Burns RN. Does the Degree Matter? MD and DO Students Who Match Into OB/GYN Report Different Experiences in US Undergraduate Medical Education. J Grad Med Educ. 2023;15:500-504.

背景:allopathic(MD)の学生とosteopathic(DO)の学生のカリキュラム要件は類似しているが、産婦人科(OB/GYN)レジデンシーに対するMDとDOの準備の違いについてはほとんど知られていない。本研究の目的は、産婦人科にマッチしたMD学生とDO学生の経験と自信の違いを評価することである。

方法:この横断的調査研究は、2021年4月に米国で産婦人科にマッチングしたすべての医学部4年生を対象とした。調査には、人口統計学的データ、臨床経験、自信度(5段階スライド式)、11項目の知識テストが含まれた。調査回答を比較し、経験と自信の格差を評価した。

結果:アンケートの回答率は72.0%(1469人中1057人)であった。回答した871人のMDと175人のDOのうち、MDは6週間以上のクラークシップ(78.1%対15.4%;P < .001)およびホームサブインターンシップ(92.0%対53.4%;P < .001)を経験している傾向が強かった。DOの方が手技の実地経験が多かった(MD中央値 = 35 [20-35] vs DO中央値 = 40 [25-65]; P = .002)。知識、技術、インターンとしての現実的な感覚に対する自己申告の自信に差はなく、ベースラインの知識テストの得点にも差はなかった。DOはメディカルスクールでの準備に自信がなく(aOR 0.40;95%CI 0.25-0.66;P < 0.001)、研修準備の不公平を感じる傾向が強かった(aOR 1.88;95%CI 1.18-3.00;P = 0.002)。

結論:米国の産婦人科レジデンシープログラムにマッチしたMD学生は、クラークシップが長く、自宅でのサブインターンシップが多いと報告したが、DO学生は実地経験が多いと報告した。知識と技能に対する自信は同程度であったにもかかわらず、DOの学生はインターンシップに対する準備が不十分であると感じていた。