医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Pairing students on the wards: The effect on the clerkship learning environment (Med Teach 2021)

Sharma KK, Miloslavsky EM. Pairing students on the wards: The effect on the clerkship learning environment. Med Teach. 2021 Dec 14:1-4. Epub ahead of print.

背景:医学生はクラークシップ期間中に臨床チームでペアを組むことが多いが、この実践の効果は不明である。我々は、同級生と同じチームになることに関する学生の認識と態度を明らかにするために調査研究を実施した。

方法:半構造化面接を行い、テーマ分析により調査デザインのためのテーマを設定した。その後、ハーバード・メディカル・スクールの2018年卒業クラスを対象に調査票を作成し、実施した。

結果:100名の学生がアンケートに参加した(回答率60%)。大多数の学生は、ペアリングがクラークシップの評価に影響を与えたと認識していた。ペアリングは、学習、クラークシップへの適応、楽しさ、wellness、そしてクラークシップの経験全体にプラスの影響を与えると認識されていた。しかし、採点や評価に関するストレスや患者についての競争は、マイナスの影響として挙げられた。また、一人で行うか、他の学生とペアを組んで行うか、好みが分かれた。

結論:学生のペアリングは、クリニカルクラークシップにおける学習環境に影響を与える一般的な慣習である。医療チームにおける学生間の相互作用についてさらに研究を進めるとともに、ペアリングのプラスの価値を高め、マイナスの影響を抑えるための介入を行うことで、クラークシップの学習環境を向上させることができると考えられる。