医学教育研究者・総合診療医のブログ

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How to improve attitudes towards dementia? Reframing as a tool to overcome the stigma around Alzheimer's disease (Patient Educ Couns 2023)

Cuadrado F, Antolí A, Fernández-Calvo B, Vacas J. How to improve attitudes towards dementia? Reframing as a tool to overcome the stigma around Alzheimer's disease. Patient Educ Couns. 2023;115:107897.

背景:本稿の目的は、アルツハイマー病(AD)のフレーミングが、アルツハイマー病に対する態度や自己報告による感情にどのような影響を与えるかを明らかにすることである。

方法:AD患者を想定し、フレーミングされたメッセージをポスターにデザインした:身体と心の二元論、身体と心の一体性、コントロール(研究1、N=261)、およびAD患者-家族関係に基づく: 非互酬性、良い母親、支配(研究2、N = 240)。異なるフレームの効果を分析するために、ADに対する態度を2回測定した(ポスター掲示の前後)。また、ポスター掲示によって生じた感情も記録した。

結果:データ解析の結果、ADに関するコミュニケーションについて4つの有意な知見が得られた:(1)問題を軽減するフレーム(すなわち、心身の統一と良き母)は、肯定的な態度の変化をもたらす;(2)非互酬性のフレームは、肯定的な態度を低下させる;(3)問題を喚起するフレーム(すなわち、心身の二元論と非互酬性)は、否定的な感情を誘発する;(4)問題を軽減するフレームは、より高い肯定的感情を誘発し、肯定的な態度を増加させる。

結論:ADに関する否定的な表象は、ADに対する否定的な態度を強める。肯定的な態度変容を達成するためには、ADをリフレーミングすることが不可欠である。ADに関連するスティグマを軽減するために、ADに関するコミュニケーションと認知を対象とした政策を開発し実施する際には、問題を軽減するフレーム(すなわち、Unity of body and mindまたはGood Mother)の使用を考慮すべきである。