医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Exploring patient ideas, concerns, and expectations in surgeon-patient consultations (Patient Educ Couns 2024)

White SJ, Kim JW, Rakhra H, Ranatunga D, Parker RB, Roger P, Cartmill JA. Exploring patient ideas, concerns, and expectations in surgeon-patient consultations. Patient Educ Couns. 2024;125:108289.

背景:本研究では、外科医と患者の診察における患者の視点(考え、懸念、期待)を探る。

方法:ビデオ録画された54件の診察について、応用会話分析を用いて検討した。診察は2012年から2017年にかけてオーストラリアの大都市病院のクリニックセンターで行われ、6つの専門科にわたる7人の外科医が関与した。

結果:患者の視点は診察の3分の1以下で現れた。我々は、潜在的な視点シーケンスの開始と対応について記述し、これらのシーケンスが発生した場合に患者と外科医がどのように共同構築するかを示した。

結論:得られた知見から、患者の視点を明示的に追求することで、患者の主体性を支援することにもっと注意を払う必要があることが示唆された。このことはカルガリー-ケンブリッジ・ガイドにも当てはまり、患者の視点の積極的な追求と適切な対応に焦点を当てることが有益であることを示唆している。本研究は、外科医が診察で提示される患者の視点に積極的に関与する必要性を強調し、患者の満足度と医療成果を向上させるためには、患者の知識と期待を尊重することが重要であることを強調している。