医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Patient and practitioner priorities and concerns about primary healthcare interactions for osteoarthritis: A meta-ethnography (Patient Educ Couns 2022)

Vennik J, Hughes S, Smith KA, Misurya P, Bostock J, Howick J, Mallen C, Little P, Ratnapalan M, Lyness E, Dambha-Miller H, Morrison L, Leydon G, Everitt H, Bishop FL. Patient and practitioner priorities and concerns about primary healthcare interactions for osteoarthritis: A meta-ethnography. Patient Educ Couns. 2022 Jan 24:S0738-3991(22)00032-5. Epub ahead of print.

背景:本研究の目的は、プライマリケアにおける変形性関節症(OA)に対するプライマリケア医(PCP)と患者の医療対話の優先順位と関心事を探索することである。

方法:1990年から現在までのEmbase, CINAHL, Medline, PsychInfoを検索し、OA症状に対する医療対話に関する知見を有する質的研究および混合法研究を一次情報として検索した。患者とPCPの認識は別々に分析され、その後'line of argument'合成法を用いて相互に関連づけられた。

結果:557人の患者と199人のPCPから得た質的データを報告した26の研究が統合された。我々の知見では、OAに対する治療的相互作用が、不一致の優先順位と関心に基づいている可能性があることが示唆された。すなわち、一部の患者は、PCPがOAに対して否定的な態度をとり、影響に関する自分の懸念が理解されていないと感じており、一部のPCPは、患者が予後について誤解しており、転帰について悲観的な見解を持っていると感じており、両者は診察においてOAの優先順位を下げる傾向にある。

結論:パートナーシップの強化は、相互の信頼関係を築き、オーダーメイドの情報提供を促進し、現実的な管理目標を構築するためのOAに対する共通の理解を育むことができる。OAに対する理解を深めることは、患者とPCPの双方にとって医療対話の質を向上させる可能性がある。OAは日常生活に大きな影響を与えるため、プライマリーケアでの診察においてより優先されるべきものである。