医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Perceptions and experiences of undergraduate medical students regarding social accountability: a cross-sectional study at a Subsaharan African medical school (BMC Med Educ 2024)

Oriokot L, Munabi IG, Kiguli S, Mubuuke AG. Perceptions and experiences of undergraduate medical students regarding social accountability: a cross-sectional study at a Subsaharan African medical school. BMC Med Educ. 2024;24:409.

背景:メディカルスクールは、医学教育や医療制度の関係者から社会的説明責任を果たすよう求められている。社会的説明責任 (Social accountability)は優れた医学教育の特徴である。社会的説明責任を果たすメディカルスクールの発展には、医学生の存在が不可欠である。したがって、社会的説明責任に関する医学生の認識と経験を理解することは、社会的説明責任の実践と成果を改善する取り組みにとって極めて重要である。

方法:マケレレ大学医学部の4年生と5年生の医学生を対象に、Googleフォームを用いた横断的オンライン質問紙調査を実施した。調査は2022年9月から2023年10月の間に実施された。医学部における社会的説明責任に向けた学校の進捗状況を測るため、The Training for Health Equity Collaborativeの一環として学生によってデザインされた調査用アンケートと検証済みのツールキットを使用し、人口統計、認識、経験に関するデータを収集し、社会的説明責任を評価した。

結果:対象となった医学生555名のうち、426名がオンラインアンケートに回答した。回答率は77%であった。学生の平均年齢は25.24±4.4歳であった。ほぼ4分の3が男性(71.3%)で、3分の2弱が4年生(65%)であった。ほぼ半数(48.1%)の生徒が、社会的説明責任に関して学校をよくやっていると評価している。地域に根ざした研究と地域社会への積極的な影響に関する評価項目の平均点が最も高かった。社会的説明責任を聞いたことがあると回答した生徒のうち、社会的説明責任を明確に理解している生徒はわずか6名(3.6%)であった。中学校で進路指導を受けた学生は、医学部における社会的説明責任を強く評価することと関連していた(p-0.003)。

結論:医学生は、社会的説明責任について明確な理解がないにもかかわらず、メディカルスクールにおける社会的説明責任を高く評価していた。中等教育でキャリアガイダンスを受けたことは、社会的説明責任を肯定的に評価することと有意に関連していた。