医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Prevalence of visual art education in medical school curricula: a national survey of US medical schools (Med Educ Online 2023)

Nijim S, Hamdi I, Cohen S, Katz JT, Ganske IM. Prevalence of visual art education in medical school curricula: a national survey of US medical schools. Med Educ Online. 2023;28:2277500.

背景:米国医科大学協会(AAMC)は、医師の能力開発を促進するために、医学に関連した芸術・人文科学のカリキュラムを医学生教育に組み込むことを推奨している。視覚芸術をベースとした既存の医学部教育法の現状を分析し、今後の実施戦略に役立てる。

方法:視覚芸術に基づく医学部カリキュラムの普及状況と特徴を説明するため、米国メディカルスクールの代表者に電子調査を配布した。公式コース、非公式イベント、相互登録の機会、および確立された美術館とのパートナーシップを評価した。

結果:調査回答率は、米国のアロパシーメディカルスクールで65%、オステオパシーメディカルスクールで56%であった。回答校の過半数(79%)が、何らかの形で医学生の美術体験を取り入れたり、サポートしたりしている。31%(n=36)の学校が、視覚芸術を用いた単独の人文科学コースを開講している。これらは主にアロパシー系のプログラム(n=35;アロパシー系のプログラムの37%)であり、回答したオステオパシー系のプログラムは1校のみであった(n=1;オステオパシー系のプログラムの5%)。専用のコースがない学校では、その他のカリキュラムや課外でのビジュアル・アートへの取り組みを報告する傾向が低い。ほとんどのビジュアルアート医学コースは、米国北東部の医学部で開講されている。

結論:多くのメディカルスクールは、視覚芸術を医学教育カリキュラムに取り入れているが、すべてではない。AAMCの推奨事項のために、より多くの取り込み、より効果的な実施、協力戦略を促進する機会を提案する。