医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Understanding resident wellness: A path analysis of the clinical learning environment at three institutions (Med Teach 2024)

Savage NM, Santen SA, Rawls M, Marzano DA, Wong JH, Burrows HL, Hicks RA, Aboff BM, Hemphill RR. Understanding resident wellness: A path analysis of the clinical learning environment at three institutions. Med Teach. 2024 Apr 1:1-7. Epub ahead of print.

背景:臨床学習環境(CLE)は、レジデントのwell-beingに影響を与える。本研究では、学習環境の側面がレジデントの職務上のストレスとバーンアウトの程度にどのような影響を及ぼすかを評価した。

方法:3施設が2020年秋のCOVID期間中に、無記名調査によりCLEの側面とwell-beingを評価するレジデントを調査した。CLEを把握するために心理的安全性(PS)と知覚的組織的支援(POS)を用い、レジデントの職務ストレスとバーンアウトを評価するためにMini-Z Scaleを用いた。合計2,196人のレジデントが調査リンクを受け取り、889人が回答した(回答率40%)。パス分析により、PS、POS、レジデントのストレス、レジデントのバーンアウトの間の直接的および間接的な関係を調査した。

結果:POSとPSの両方が、職務上のストレスを経験することと有意な負の関連があった;PSとストレスの関係は、POSとストレスの関係よりも明らかに強かった(POS:B=-0.12、p=.025、PS:B=-0.37、p<.001)。ストレスとレジデントのバーンアウトとの関係も有意であった(B=0.38、p<.001)。全体モデルはレジデントのバーンアウトの分散の25%を説明した。

結論:学習環境の組織的支援と心理的安全性はレジデントのバーンアウトと関連している。教育指導者はこれらの要因を認識し、緩和することが重要である。