Eames D, Thomas S, Norman K, Simanton E, Weisman A. Sociodemographic disadvantage in the burden of stress and academic performance in medical school: implications for diversity in medicine. BMC Med Educ. 2024;24:348.
背景:非伝統的な学生は、学習環境を豊かにし、医学における多様性の拡大に貢献する固有の特性や視点を医学にもたらす。しかし、これらの学生は、その社会人口統計学的背景から、医学教育において独特の課題に直面し、最終的には同級生と比較して不利な立場に置かれることが研究で示されている。本研究の目的は、社会人口統計学的特性、ストレス、および学業成績の関係を、医師労働力の多様化の努力を損なう可能性のある結果との関連において調査することである。
方法:レトロスペクティブな観察コホート法を用いて、UNLVのカーク・カーコリアン医学部(n = 358)の6つのコホートの学生から得たPerceived Stress Scale-4の調査結果と合わせて、機関およびUSMLE試験の成績データを調査した。独立標本のt検定を用いて、平均ストレスと学業成績を4つの社会人口統計学的グループ(大学1期生、underrepresented in medicine (URM)、社会経済的に不利な立場にある、入学時の年齢が30歳以上)で比較した。結果は、P ≦ 0.05の場合に有意とみなされた。
結果:第1世代学生では、3年次のクラークシップ終了時のストレスが有意に高かった(平均7.8対6.8, P* = 0.03)。URMの学生は前臨床試験の得点が有意に低かった(平均81.37対83.07, P* = 0.02)。入学時に30歳以上であった学生は、すべての学業成績指標において試験の得点が有意に低かった。
結論:この結果は、人種的・民族的マイノリティの学生の学業成績における歴史的傾向を反映したものであり、入学時の年齢による学業成績格差の最近の証拠を示すものである。レジデンシー・プログラムの責任者たちは、志願者を選別する主要な指標としてテストの点数を使い続けているため、学業成績の悪さはキャリアの軌跡に重大な影響を及ぼす。最後に、第一世代の学生のストレスが著しく高いのは、心理的苦痛が根底にある証拠かもしれない。医師、ひいては医学生の社会人口統計学的多様性を拡大することは、医療における不公平に対処するための基本であると長い間認識されてきた。しかし、本研究の結果は、医学教育の側面が、第一世代、URM、高齢の医学生にとって不利で不利であることを示唆している。社会人口統計学的特性と医学部での成功との相互関係をより深く理解することは、医学における多様性を追求するうえで最も重要である。