Huang SS, Ho CC, Chu YR, Wu JW, Yang YY. The quantified analysis of the correlation between medical humanities curriculums and medical students' performance. BMC Med Educ. 2023;23:571.
背景:質の高い医療人文学(medical humanities; MH)教育プログラムは、成功する医師を育成するために不可欠であり、臨床成績に影響を与えうる。また、医療ケアにおける相互関係の調和を取り戻すためには、MH教育の評価を向上させることが不可欠である。しかし、医療人文学カリキュラム(MHC)の学習の質・量と医学生の臨床カリキュラムの成績および臨床成績との相関については、まだ議論されていない。本研究では、MHCの学習の質・量と医学生の成績との相関を評価することを目的とした。
方法:学生の学習記録のデータセットを分析することにより、後ろ向きコホート研究を実施した。人口統計学的情報が欠落している学生(n = 1)と海外中国人学生(n = 15)を除外した後、2012年から2014年に入学した国立陽明大学の6年制および7年制の医学部学生(n = 354)を対象とした。MHCにおける学習の質・量と学生のその後の成績との相関を多変量調整回帰分析により評価した。
結果:潜在的な交絡因子(性別、居住地域、入学時の年齢、administrationの種類、学校のプログラム)を調整した後、良好な学習成果を得たMHCの数は、臨床カリキュラムの得点(p < 0.05)、クラークシップの成績(p < 0.001)、加重平均点(p < 0.001)と有意な相関があった。
結論:本研究では、学習成果の高いMHCと医学生のその後の成績との間に相関関係があることを見出した。今後、MH教育の質を向上させるための研究が必要である。