医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Is insufficient introspection a reason to terminate residency training? - Scrutinising introspection among residents who disputed dismissal (Med Teach 2024)

Godschalx-Dekker JA, Gerritse FL, Pronk SA, Duvivier RJ, van Mook WNKA. Is insufficient introspection a reason to terminate residency training? - Scrutinising introspection among residents who disputed dismissal. Med Teach. 2024 Mar 20:1-8. Epub ahead of print.

背景:医療プロフェッショナリズムの4Iモデル(内省、誠実さ、相互作用、関与)の一部である内省が不十分であることは、研修生にとって重要な障害であると考えられている。内省が不十分であることが、研修終了の決定にどのように関係しているかは、依然として不明である。この課題に関する洞察は、医療専門職の研修を改善する機会を提供するものである。

方法:2011年から2020年にかけてのレジデント解雇に関するオランダ調停委員会の決定を分析した。CanMEDSの専門領域の一部として、内省に関して「不十分」と判断されたレジデントに関する決定を選択し、その特徴を内省に関して不十分と報告されていないレジデントに関する決定と比較した。

結果:120件の判定のうち、86件はCanMEDSの専門領域の要件を満たすことができなかった。内省の不十分さは最も顕著な不十分さであった(73/86)。これらの73の決定では、他の決定と比較して、CanMEDSコンピテンシー領域におけるレジデントの不十分さがより多く記述されていた(3.8 vs. 2.7, p < 0.001)が、性別や研修年数に関する有意差は認められなかった。

結論:レジデントの内省が不十分であることは、プログラム責任者が解任論争で報告したコンピテンシーの欠点と相関している。4I'sモデルは非専門的行動の認識と記述を容易にし、レジデントの内省を評価し発展させる道を開くが、医学教育における効果的な実施にはさらなる研究が必要である。