Sedigh A, Bagheri S, Naeimi P, Rahmanian V, Sharifi N. The effect of peer mentoring program on clinical academic progress and psychological characteristics of operating room students: a parallel randomized controlled trial. BMC Med Educ. 2024;24:438.
背景:新しい教育システムの一つにメンター制度がある。本研究では、ピア・メンタリング・プログラムが手術室学生の臨床学力の向上と心理的特徴に及ぼす影響を調査することを目的とした。
方法:本研究は、イランのマルカズィー州ホメイン医科大学の手術室学科の卒前学生を対象に実施したランダム化比較試験である。手術室学生の数は70名であり、Permuted Block Randomizationを用いたランダム割付により介入群と対照群に分けられた。包含基準には、インターン期間中のすべての手術室学生を含み、除外基準には、アンケートに回答しなかったことを含んだ。データ収集ツールは、人口統計学的質問票、うつ病不安ストレス尺度、ローゼンバーグ自尊感情尺度、状況的動機づけ尺度であった。対照群では、臨床研修は従来の方法で行われた。介入群では、研修はピアメンタリング方式で行われた。得られたデータは、記述統計、独立t検定、対t検定、カイ二乗検定、ANCOVA、単変量および多変量線形回帰を用いて分析した。
結果:介入群と対照群の間に有意差が認められた。介入後、介入群は自信の大幅な増加(平均差 = 5.97, p < 0.001)とストレスレベルの有意な減少(平均差 = -3.22, p < 0.001)を示した。逆に対照群では、自信(平均差 = 0.057, p=0.934)、ストレスレベル(平均差 = 0.142, p = 0.656)ともに最小限の変化しか認められなかった。両群とも不安と抑うつのレベルが低下したが、これらの変化は統計的に有意ではなかった(p > 0.05)。さらに、介入により、介入群では対照群に比べて学業成績が有意に向上した(平均差 = 20.31, p < 0.001)。
結論:その結果、ピア・メンタリング・プログラムの実施は、手術室学生の学業進歩、自信の向上、ストレスの軽減に有効であることが示された。したがって、この教育方法は、手術室学生の教育を改善するために通常の方法に加えて用いることができる。