Merriam SB, Rothenberger SD, Corbelli JA. Establishing Competencies for Leadership Development for Postgraduate Internal Medicine Residents. J Grad Med Educ. 2021;13:682-690.
背景:卒後医学教育の認定機関は、レジデントのリーダーシップの重要性を認識し、カリキュラムの開発を奨励しているが、初期キャリアの医師がどのようなコンピテンシーを持つことが最も重要であるかは依然として不明である。本研究の目的は、今後のカリキュラム開発のベストプラクティスとするために、卒後に必須となるリーダーシップコンピテンシーの優先順位付けを行うことである。
方法:2019年、我々は、合意形成を可能にするデルファイ法を用いて、医学教育および/または国内の専門学会でのリーダーシッププログラムに精通した指導的役割を担う内科医を対象に調査を行った。パネリストは、医療従事者向けに確立されたリーダーシップコンピテンシーの包括的なリストを、確立された3つのドメイン(キャラクター、emotional intelligence、認知スキル)にわたって、カテゴリー別にIMレジデントが研修終了時までに実行すべき重要性についてランク付けした。また、回答者は、各スキルを教えるのに最適なコンテンツ時間数と教育形式を特定した。
結果:デルファイの第1ラウンドと第2ラウンドには、それぞれ16人と14人のパネリストが参加した(回答率88%)。ほとんどが女性(71%)で、年配者(64%が開業15年以上、57%が正教授)であった。また、全員がアカデミックな環境で診療を行っており、米国のすべての地域から参加があった。最終的なコンセンサスリストには、3つのリーダーシップ領域すべてにおいて、12の「必須」および9の「非常に重要」なリーダーシップスキルが含まれていた。emotional intelligenctとキャラクターの領域は、当初は偏っていたにもかかわらず、コンセンサスリストに等しく含まれていた。パネリストが最も多く推奨したのは、メンターシップ/コーチング、ワークベースのリフレクション、インタラクティブなディスカッションを通じたコンテンツの提供であった。
結論:本研究の結果は、卒後でのカリキュラム介入は、リーダーシップのemotional intelligenctとキャラクターの領域に重点を置き、コーチング、ディスカッション、リフレクションを優先して実施すべきであることを示唆している。