医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Importance of residency applicant factors based on specialty and demographics: a national survey of program directors (BMC Med Educ 2024)

Strausser SA, Dopke KM, Groff D, Boehmer S, Olympia RP. Importance of residency applicant factors based on specialty and demographics: a national survey of program directors. BMC Med Educ. 2024;24:275.

背景:伝統的な成績の数値化から移行するなかで、レジデンシー申請者は、奉仕活動、研究、リーダーシップ、課外活動などの要素が、申請プロセスにおいてより重要になる可能性がある。本研究の目的は、プログラム責任者(PDs)が報告したレジデンシー応募要因の重要性を、責任者の属性および専門分野別に層別化して評価することである。

方法:2022年春に、23の専門領域の4241人のレジデンシーPDsに質問票を電子的に配布し、PDの人口統計、および人口統計、学歴、研究参加、課外活動を含む22のレジデンシー応募因子に関する質問を行った。回答は重要度についてリッカート尺度を用いて測定された。記述統計、カイ二乗およびフィッシャーの正確検定による分析を行った。

結果:767件のアンケート回答があった(回答率19%)。全専門科にわたって、最も重要であると考えられた因子は面接であった(99.5%)。専門分野別に層別化すると、外科系PDsはクラス順位、推薦状、研究、学術的研究の発表、大学スポーツへの参加を非常に重要/非常に重要とする傾向が強かった(すべてp < 0.0001)。対照的に、プライマリ・ケアのPDsは、候補者の出身地の近さ(p = 0.0002)と地域貢献(p = 0.03)を重視した。応募者因子の平均重要度はPDの年齢、性別、ethnicityによっても異なっていた。

結論:我々は、PDsが重要と考えるいくつかのレジデンシー応募要素を、その専門分野、人口統計、過去の経験によって層別化し、明らかにした。成績やスコアの数値化から脱却しつつある現在、医学生は選択した専門分野に応じてPDが重要視する要素を知っておくべきである。我々の分析は、医学生が様々な専門分野にわたる応募とマッチングのプロセスを理解するのに役立つであろう。