医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Residency Program Directors' Views on Research Conducted During Medical School: A National Survey (Acad Med 2023)

Wolfson RK, Fairchild PC, Bahner I, Baxa DM, Birnbaum DR, Chaudhry SI, Chretien KC, DeFranco DB, Deptola AZ, LaConte LEW, Lin JJ, Petch Lee L, Powers MA, Ropson IJ, Sankaran SM, Sawarynski KE, Sozio SM. Residency Program Directors' Views on Research Conducted During Medical School: A National Survey. Acad Med. 2023 Apr 21. Epub ahead of print.

背景:2022年にUSMLEステップ1が合否判定に移行するのに伴い、メディカルスクール時代に行った研究を含む他のレジデンシー応募要素が、面接や順位判定にどのように反映されるかが不透明になっている。著者らは、医学生の研究に対するプログラムディレクター(PD)の見解、研究成果を広めることの重要性、研究参加という翻訳可能なスキルセットについて調査した。

方法:志願者を評価する際の研究参加の重要性、特定の種類の研究がより評価されるかどうか、有意義な研究参加を反映する生産性指標、研究が代理となる特性について問い合わせるため、米国のすべてのレジデンシーPDにアンケートを配布し、2021年8月から11月まで実施した。また、ステップ1のスコアがなくても研究がより重要になるかどうか、研究の重要性と他の応募要素の比較についても質問した。

結果:393の機関から合計885の回答があった。10名のPDsが、申請者を審査する際に研究を考慮しないと回答したため、分析対象として875件の回答が残った。873人のPDs(無回答2人)のうち、358人(41.0%)が、面接を行う際には有意義な研究への参加がより重要になると回答した。最も競争力のある304の専門分野のうち164の専門分野(53.9%)が、競争力のある282の専門分野のうち99(35.1%)、競争力のない287の専門分野のうち95(33.1%)と比較して、研究の重要性が高まると回答した。PDsは、有意義な研究参加は知的好奇心(545人[62.3%])、批判的・分析的思考力(482人[55.1%])、自己主導的学習能力(455人[52.0%])を示すと回答した。最も競争力のある専門分野のPDsは、最も競争力のない専門分野のPDsに比べて、基礎科学研究を重視すると回答する傾向が顕著であった。

結論:本研究は、PDsが志願者の審査において研究をどのように評価しているか、志願者において研究が何を表していると認識しているか、そしてステップ1試験が合否判定に移行するにつれてこれらの見解がどのように変化しているかを示している。