医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Does gender disparity exist in neurosurgery training? Evidence from a nationwide survey from Pakistan (Med Educ Online 2024)

Shakir M, Irshad HA, Altaf A, Ladak S, Aziz HF, Enam SA. Does gender disparity exist in neurosurgery training? Evidence from a nationwide survey from Pakistan. Med Educ Online. 2024;29:2310385.

背景:脳神経外科医の需要が高まっているにもかかわらず、脳神経外科領域では、特に女性研修生に男女格差が広がっている。中低所得国では状況はさらに深刻であるが、脳神経外科研修生における男女格差は評価されていない。我々は、男女間の回答を比較することにより、パキスタンにおける脳神経外科研修の機会と認識における性差を測定することを目的とした。

方法:パキスタンで、22のCollege of Physicians and Surgeons of Pakistan(CPSP)認定の脳神経外科研修プログラムを対象に、全国規模のウェブ調査を実施した。convenience samplingは、パイロットテストされた質問票と使用された。データ分析は SPSS version 26を使用して行われた。

結果:合計120名の研修生が調査に参加した。参加者の平均年齢は30.4 ± 4.1歳で、女性29.2%、男性70.8%であった。男女平等に関する懸念は、男性(27.1%)よりも女性(34.3%)の方が多かった。ワークライフバランスの悪さは、男性(30.6%)より女性(34.3%)の方が多かった。労働時間によるバーンアウトは、男性(35.3%)より女性(54.3%)の方が強く同意した。メンターシップの機会が十分であると回答したのは、男性(25%)より女性(40%)の方が多かった。女性の回答者(65.7%)は、男性(69.4%)より少ない週50~100時間働いていた。外科曝露への満足度は、男性(18.8%)より女性(2.9%)の方が低かった。より多くの女性が、教育コース(82.9%対男性77.6%)、神経外科カンファレンス(85.7%対男性80.0%)、cadaver workshops(17.1%対男性12.9%)、morbidity and mortality meetings (88.6%対男性82.4%)、症例ベースのセッション(82.9%対男性75.3%)、および放射線学ディスカッション(82.9%対男性74.1%)を利用できると報告した。

結論:我々の研究は、脳神経外科研修における実質的な男女格差、労働時間、バーンアウト、メンターシップ、ワークライフバランス、男女平等に対する懸念を浮き彫りにした。これらの所見は、これらの格差を是正し、脳神経外科研修における男女平等を促進するための介入の必要性を強調している。