Guttman MP, Haas B, Kim M, Mador B, Nathens AB, Ahmed N, Wheeler S, Gotlib Conn L. Innovative curriculum is needed to address residents' attitudes toward older adults: the case of geriatric trauma. BMC Med Educ. 2022;22:130.
背景:医学研修生が高齢者ケアに対して否定的な認識を持っていることは広く報告されており、老年医学のカリキュラムに目標を定めるきっかけとなった。外科系レジデントが負傷した高齢者のケアに対する態度や教育的価値をどのように認識しているかについては、ほとんど知られていない。この情報は、外科医がこの増加しつつある患者集団に対応するための適切な訓練を受けるために必要である。本研究では、老年外傷のカリキュラムに反映させるために、老年外傷ケアに対する外科研修生の姿勢を評価した。
方法:北米の一般外科研修生を対象に、高齢外傷患者のケアに関する信念と態度、および高齢外傷患者のケアについて学ぶことの教育的価値について調査した。記述統計学を用いて、研修生の特徴および回答を報告した。
結果:94の卒後プログラムの一般外科研修生300名から回答を得た。回答者は、高齢外傷患者のケアに重要な活動である、ケアの調整(56%)、非手術患者の管理(56%)、退院計画(65%)に時間がかかりすぎていると報告した。彼らは、将来のキャリアにとって老年外傷治療が重要であることを認識していたが(52%)、老年外傷患者の管理に関する本を読むことに最も興味がなかった(28%)。臨床ヴィネットを教育的価値でランク付けするよう求めたところ、回答者は高齢者のケースを最も興味深くないとした(74%)。回答者は、研修が進むにつれて、老年外傷ケアへの関心が低くなっていた。
結論:我々の調査結果は、卒後外科研修生が高齢者外傷患者のケアに対して一般的に否定的な態度や信念を持っていることを示すものであった。今後は、これらの態度や信念を効果的に変え、負傷した高齢者のケアを改善することができる卒後外科カリキュラムの具体的な変更点を特定することに焦点を当てる必要がある。