医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

CARECOS study: Medical students' empathy as assessed with the CARE measure by examiners versus standardized patients during a formative Objective and Structured Clinical Examination (OSCE) station (Med Teach 2024)

Dufayet L, Piot MA, Geoffroy PA, Oulès B, Petitjean-Brichant C, Peiffer-Smadja N, Bouzid D, Tran Dinh A, Mirault T, Faye A, Lemogne C, Ruszniewski P, Peyre H, Vodovar D. CARECOS study: Medical students' empathy as assessed with the CARE measure by examiners versus standardized patients during a formative Objective and Structured Clinical Examination (OSCE) station. Med Teach. 2024 Jan 29:1-9. Epub ahead of print.

背景:客観的構造化臨床試験(OSCE)における医学生の共感性を評価するための最適なツールが不明であるため、試験官が共感性を評価するためのツールとしてthe Consultation And Relational Empathy (CARE) measureを評価する。

方法:まず、OSCEステーションの終了時に、試験官と標準化された患者(SP、教師(SPteacher)または市民社会メンバー(SPcivil society))が学生ごとに同時に記入するCARE measureの心理測定特性を評価した。そして、試験官とSPの間の質的/量的一致を評価した。

結果:129名の学生を8つのグループに分け、各SPタイプごとに4つのグループに分けた。CARE measureは、本研究の文脈では満足のいく心理測定特性を示したが、いくつかの項目については評価者間信頼性は中程度であり、低いものさえあった。ペア観察を考慮すると、SPのタイプにかかわらず、試験官の方がSPよりも得点が低かった(p < 0.001)。しかし、SPが市民団体ではなく教師であった場合、スコアの差はより大きくなった(p < 0.01)。

結論:許容できる心理測定学的特性にもかかわらず、CARE measureの検査者とSP間の評価者間信頼性は満足できるものではなかった。OSCEにおける共感の公正な測定を保証するためには、試験官の選択だけでなく、SPのタイプも重要であると思われる。