医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Mapping the learning styles of medical students in Brazil (BMC Med Educ 2024)

Cardozo MFI, de Jesus GC, de Sousa MH, Iatecola A, Melgaço Maia FL, de Carvalho GMA, Silva VR, Buchaim DV, Moura Cardozo AG, Correia RR, Buchaim RL, da Cunha MR. Mapping the learning styles of medical students in Brazil. BMC Med Educ. 2024;24:47.

背景:医学教育は、能動的な教授法の使用を通じて、学生を学習プロセスの主人公として位置づける教育的行為の適用に基づいて発展してきた。このような背景から、高等教育の教師は、学生とその背景に焦点を当てた戦略を用い、伝統的な教授法を避けるべきである。特にメディカルスクールでは、医学カリキュラムの教授法が以前の学校教育で使われていたものとは異なるため、さらに大きな課題がある。その結果、学生は医学部のプロファイルとは相容れない独自の情報処理のスタイルを身につけることになる。このことが、卒前生のモチベーション低下の一因となっている可能性がある。本研究の目的は、Felder-Soloman Index of Learning Styles(ILS)を用いて、ブラジルのメディカルスクールに在籍する学生の学習スタイルを特徴づけることである。

方法:本研究は、ブラジルのメディカルスクール1年から6年までの学生を対象とした横断的、記述的、量的研究である。本研究に参加した学生は、ブラジルで検証されたFelder-Silverman尺度の学習スタイルに関する44の質問に自発的に回答した。各領域は11の質問で構成され、2つの選択肢から1つしか選択できないようになっている。各領域について、質問の選択された選択肢(a, b)にスコア(1点)が割り当てられ、これらの値の差として学習スタイルのカテゴリーが決定された。データ収集と集計には、フェルダーの研究に基づいて開発されたLearning Syle Platform (EdA Platform)を使用した。このシステムは、分析された次元、好ましいスタイル、各スタイルの最も顕著な特徴に関する情報を処理するからである。

結果:生徒が好む学習スタイルはセンシングスタイルであり、次いでシーケンシャルスタイル、ビジュアルスタイルであった。性別や年齢が学習方法の選択に影響するかどうかは、結果が均質であったため判断できなかった。

結論:本研究に参加した教育機関の教員は、今回のデータから、生徒やクラスごとの個性を考慮し、医学教育プログラムにおいて最も適切な能動的方法論を選択することで、生徒の自己認識を向上させ、教育・学習スキルを向上させる教育的行動を計画することができる。