Rees EL, Mattick K, Harrison D, Rich A, Woolf K. 'I'd have to fight for my life there': a multicentre qualitative interview study of how socioeconomic background influences medical school choice. Med Educ Online. 2022;27:2118121.
背景:社会経済的背景が低く、state funded schoolsで教育を受けた学生は、英国では医学においてに十分な存在感を示していない。このような背景を持つ医学生への門戸を広げることは、政治的にも研究的にも重要な優先事項となっている。メディカルスクールでは、非伝統的な背景を持つ学生の入学志願者数が異なることが知られているが、その理由は十分に理解されていない。本研究では、志願者がメディカルスクールを選択する際に何を重視するか、またそれが社会経済的背景とどのように関連しているかを探ることを目的としている。
方法:我々は、社会経済的背景、出願段階、出願したメディカルスクールに基づいて、志願者と最近の入学者を合目的的に抽出し、多施設の質的インタビュー研究を実施した。英国の8つのメディカルスクールから参加者を募集した。参加者は半構造化インタビューに参加した。データから帰納的にコードを特定し、フレームワーク分析を行った。
結果:参加者は66名であった。35人の志願者と31人の医学生1年生が参加した。7つの主要なテーマが特定された:コーススタイル、自宅からの近さ、名声、メディカルスクールの文化、地理的な地域、大学のリソース、そして馴染みやすさ。これらは、参加者のバックグラウンドによって優先順位が異なることがわかった。社会経済的背景の低い参加者は、「家からの近さ」をより高い優先順位として記述していた。これは、少なくともコースの一部では実家で生活するつもりであることが典型的であった。社会経済的背景の高い参加者は、メディカルスクールの名声をより重要視していた。
結論:医学は英国の少数の高等教育機関でしか提供されていない高度な選択科目であるため、これらの優先順位の違いは、メディカルスクールへの出願と合格率の社会的背景による差異パターンを観察するのに役立つと思われる。