医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Students' perception of the educational environment at King Saud bin Abdulaziz University for health sciences using DREEM tool (BMC Med Educ 2024)

Awawdeh M, Alosail LA, Alqahtani M, Almotairi A, Almikhem RN, Alahmadi RA, Aldughaither AA, Alamoud KA. Students' perception of the educational environment at King Saud bin Abdulaziz University for health sciences using DREEM tool. BMC Med Educ. 2024;24:42.

背景:学生の学習成果は教育環境に影響される。学生が教育の評価プロセスに関与することで、最良の学習環境が構築される。本研究の目的は、リヤドのキング・サウド・ビン・アブドゥルアジーズ保健科学大学(KSAU-HS)において、the Dundee Ready Education Environment Measure (DREEM) instrumentを用いて、学生の学習環境に対する認識を評価することである。

方法:この観察的横断研究は、DREEMツールのアラビア語版を用いたオンラインアンケートによって実施された。KSAU-HSリヤド・キャンパスの6つのカレッジの学生に、電子メールを通じてアンケートに回答してもらった。調査は2021年11月から2022年4月の間に実施された。記述統計および推測統計は、連続変数(two-way ANOVA test)およびカテゴリー変数(Chi-squared and Monte-Carlo test)の両方としてDREEMについて実施した。

結果:合計370名の学生がアンケートに回答した。調査全体のDREEMスコアは125.88/200、標準偏差は58.79であった。SSP項目の得点が最も高く、SAP項目の得点が最も低かった。DREEMの総合得点と5つの下位尺度において、大学と学力レベルは統計的に有意な差を示したが、性別は有意な差を示さなかった。薬学部はDREEM総合得点が最も高く(140.35 ± 27.75点)、5つの下位尺度においても歯学部(114.13 ± 29.74点)、医学部(113.87 ± 33.03点)を上回った。3年生のDREEMスコアは132.23 ± 29.76と最も高く、SPL、SPA、SSPのスコアは111.65 ± 27.58であった6年生と比較して高かった。

結論:KSAU-HSの学生は、一般的に教育環境をネガティブなものよりもポジティブなものとして認識していた。DREEMの総合得点と5つの下位尺度では、教育レベルと大学で有意な差がみられた。また、SPLとSPAの下位尺度において有意差が認められた。薬学部は、歯学部や医学部よりもDREEMの総合得点とそれに続く5つの下位尺度において高い得点を示した。さまざまな解決策を検討し、教育環境を最適化するためには、さらなる研究が必要である。