医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Exploring the alignment between paramedicine's professional capabilities and competency frameworks for current and evolving scopes of practice: a literature review (BMC Med Educ 2024)

Weber A, Devenish S, Lam L. Exploring the alignment between paramedicine's professional capabilities and competency frameworks for current and evolving scopes of practice: a literature review. BMC Med Educ. 2024;24:31.

背景:パラメディックの実践におけるダイナミックな需要に対して卒業生を適切に準備させるためには、現代的な教育アプローチを採用することが不可欠である。そのためには、ステークホルダー、経験豊富な実務家、専門分野別の専門家の意見を通して、重要なコンピテンシーを特定するための協力が必要である。認定はこの枠組みの中で中心的な役割を担い、パラメディスン・カリキュラムがパラメディックの多様で進化する専門的役割に沿ったものであることを保証する礎石となる。

方法:パラメディックののコンピテンシーと実践範囲における具体的な発展を特定し、オーストラリア・パラメディック委員会(Paramedicine Board of Australia)が公表している専門的能力と対応させるために、文献の叙述的レビューと灰色文献の直接検索を行った。コンピテンシー・マップと、現在進化しつつあるパラメディスンの実践に特化したコンピテンシーフレームワークにおける認定の役割を決定するために、内容分析に基づく質的アプローチを用いて主要な文献を分析し、文献、国、他職種に共通する特徴を明らかにした。

結果:レビューの結果、278のテーマが抽出され、さらに22の主要な分析グループに分類された。これらのグルーピングはさらに、これまでに報告された認知的、技術的、統合的、文脈的、関係性、感情的/道徳的コンピテンシー、心の習慣にマッピングすることができた。同時に、最も評価の高かったグループ分けは、知的スキル、安全性、説明責任、臨床的意思決定、プロフェッショナリズム、コミュニケーション、チームベースのアプローチ、状況認識といった主要なコンピテンシーであった。2つのグループは、文献には記載されていたが、専門的能力には記載されていなかった。すなわち、健康と社会の連続性と自己主導的実践である。

結論:このレビューは、パラメディスン・プラクティショナーの専門能力を測定し、検証することの重要性を強調している。本研究では、能力を評価するために使用されるさまざまな測定基準や能力の枠組みを調査し、国家認定制度の専門能力基準と比較した。その結果、認定制度の枠組みは、知的技能、安全性、説明責任、臨床的意思決定、プロフェッショナリズム、コミュニケーション、チームワーク、状況認識などを含む、救急医療実践の質を向上させるうえで重要な役割を果たすことが示唆された。