医学教育研究者・総合診療医のブログ

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"It really puts me in a bind", professionalism dilemmas reported by Chinese residents (Adv Health Sci Educ Theory Pract 2023)

Song X, Jiang N, Ding N, Li H, Xin C, Qu R, Wen D. "It really puts me in a bind", professionalism dilemmas reported by Chinese residents. Adv Health Sci Educ Theory Pract. 2023 Jan 3. Epub ahead of print.

背景:レジデントは医療システムにおいて極めて重要な役割を担っている。しかし、レジデントが直面するジレンマや課題を体系的に明らかにしたツールはほとんどない。本研究では、行動に基づくプロフェッショナリズムの枠組みに基づいてプロフェッショナリズムのジレンマに関するチェックリストを作成し、中国人レジデントが聞いたり、目撃したり、経験したりしたプロフェッショナリズムのジレンマの範囲と比率を調べることを目的とした。

方法:定性的データ(文書分析、フォーカスグループインタビュー)と定量的データ(小規模アンケート調査)からなる混合研究法を用いた。文書分析では、過去の文献からプロフェッショナリズムのジレンマに関する項目を要約した。フォーカスグループインタビューでは、プロフェッショナリズムのジレンマに関するレジデントの経験や認識を探り、理解するためにnarrative inquiryを用いた。各フォーカスグループにおいて小規模のアンケート調査を実施し、レジデントが聞いた、見た、経験した、と答えた専門職のジレンマ項目の割合を調査した。

結果:文書分析とフォーカスグループインタビューを通じて、行動に基づくプロフェッショナリズムの枠組みに基づいたプロフェッショナリズムのジレンマに関するチェックリストを作成した。チェックリストは,4つのドメインと10のサブドメイン(思いやり、尊敬、コミュニケーション、協力、誠実さ、義務、卓越性の追求、医療資源の公正な管理、患者の秘匿性、インフォームドコンセント)にわたる58項目から構成された。また、プロフェッショナリズムのジレンマの各項目を聞いたことがある、見たことがある、経験したことがあるレジデントの割合と、プロフェッショナリズムのジレンマに直面したときの研修医の視点を探ることで、予備的な主観的印象を探った。

結論:レジデントは、必然的に多様なプロフェッショナリズムのジレンマに遭遇・経験することになる。今回作成したプロフェッショナリズムのジレンマに関するチェックリストは、レジデントだけでなく教員にとっても、目標とするプロフェッショナリズム教育のための重要な参考資料となり得るものである。また、病院の管理指針や患者教育を改善するための有用なツールとしても機能する。