医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Surgical Resident Perspectives on the Preferred Qualities of Effective Intraoperative Teachers: A Qualitative Analysis (Acad Med 2022)

Collings AT, Doster D, Longtin K, Choi J, Torbeck L, Stefanidis D. Surgical Resident Perspectives on the Preferred Qualities of Effective Intraoperative Teachers: A Qualitative Analysis. Acad Med. 2022 Dec 29. Epub ahead of print.

背景:術中教育は外科レジデントの教育において重要な要素である。先行研究では、専門家教育者の視点からベストプラクティスを調査しているが、学習者の視点はあまり調査されていない。本研究では、外科レジデントの視点から、術中教育を最適化する教員の理想的な教育行動について検討した。

方法:本研究では、グラウンデッド・セオリー法を用いて、2021年6月から8月にかけて、同じ卒後年次のカテゴリー別臨床一般外科レジデントの5つのフォーカスグループの術中教員指導資質に関する観点を検討した。フォーカスグループのディスカッションを記録し、書き起こし、コード化した。出現したテーマは、対応するサブテーマとともに特定された。

結果:フォーカスグループには39名の一般外科レジデントが参加した。全体として、術中指導におけるレジデントの優先順位に関して6つのテーマが浮上し、10のサブテーマがあった。テーマは以下の通りであった。(1)性格(思いやり、レジデントへの敬意、自制心)、(2)術中技術(臨床・手術技術、手術室でのリーダーシップの模範)、(3)指導方法、(4)フィードバック(フィードバック内容、ディブリーフィング)、(5)レジデントのニーズの把握(期待の管理、個別指導、自律)、(6)多様な教師、であった。

結論:学習者に対する真のケアを示すこと、明確な指示語を用いること、実行可能なフィードバックを与えることなど、特定の具体的な戦略が、レジデントにとって不可欠であると考えられていた。優れた外科教育者を育成するためには、単一の理想的な教育スタイルに準拠することに重点を置くのではなく、部門やプログラム内のペルソナや教育スタイルの多様性を称賛し、奨励することが必要である。