医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Virtual patients improve history-taking competence and confidence in medical students (Med Teach 2023)

Raafat N, Harbourne AD, Radia K, Woodman MJ, Swales C, Saunders KEA. Virtual patients improve history-taking competence and confidence in medical students. Med Teach. 2023 Dec 12:1-7. Epub ahead of print.

背景:Klarkは新しいオンライン医学教育ツール(www.klark-cases.com)であり、学生は複数の専門科に共通する症例を持つバーチャル患者から病歴を聴取する。我々は、Klarkが病歴聴取における学生の自信と能力を高めることができるかどうか、また学生がKlarkを有用と感じるかどうかを調査した。

方法:臨床医学の1年生コホートで、Klarkを3週間利用した。試験の両端において、参加者はフィードバック用紙に記入し、客観的構造化臨床試験(OSCE)の2つの模擬病歴ステーションに参加するよう求められた。成果測定には、病歴聴取における自己申告による自信と能力、OSCEステーションでの成績、および定性的なユーザー体験データが含まれた。

結果:70人の参加者がKlarkで症例を完了し(平均18.7)、そのうち63人(90%のユーザー維持率)が2症例以上を完了した。自己報告による能力(p < 0.001)と自信(p < 0.001)は向上した。参加者はKlarkが役に立ち、インパクトがあり、他の学生にも勧めたいと考えていた。OSCEのスコアは、内科歴(57%対69%、p<0.001)および外科歴(58%対70%、p<0.001)で改善した。

結論:Klarkは病歴聴取の能力と自信を向上させた。学生はKlarkが有用であることを認識し、引き続きこのプラットフォームを使用することを選択した。Klarkのシミュレーション環境で自分のペースで自信と能力を高めることにより、学生は対面臨床の機会から最大限の利益を得ることができる。