医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

An explorative assessment of ChatGPT as an aid in medical education: Use it with caution (Med Teach 2023)

Han Z, Battaglia F, Udaiyar A, Fooks A, Terlecky SR. An explorative assessment of ChatGPT as an aid in medical education: Use it with caution. Med Teach. 2023 Oct 20:1-8. Epub ahead of print.

背景:本研究の目的は、メディカルスクールにおける教育者と学生によるChatGPTの使用を調査することである。

方法:本研究では、OpenAIが2022年11月30日に公開を開始したChatGPTのパブリックバージョンを使用した(https://openai.com/blog/chatgpt/)。ChatGPTに、1)医学生を対象としたコレステロール、リポ蛋白、高脂血症に関するセッションのコンテンツアウトラインを作成する、2)セッションの学習目標リストを作成する、3)特定された学習目標に関連する臨床ビネットの有無にかかわらず評価問題を作成する、ことを依頼するプロンプトを採用した。ChatGPTによる回答の正確性と信頼性を評価し、教育者の補助として、また学生のための「何でも知っている」医療情報提供者としてのチャットボットの可能性を判断した。

結果:ChatGPTは教育者の補助としては機能するが、教育者や医学生にとって信頼できる情報源としてはまだ適していない。

結論:ChatGPTは、医学教育者がコースやセッションの内容の概要を作成し、評価問題を作成する際に役立つツールになり得る。同時に、ChatGPTは誤った情報を提供しやすいので注意が必要である。生成された情報が正確で学生にとって有益であることを確認するためには、専門家の監視と注意が必要である。したがって、医学生が現在のChatGPTを "何でも知っている "情報プロバイダーとして使うのは時期尚早である。将来的には、医学教育者はプログラミングの専門家と協力して、医学教育におけるAIの可能性を最大限に追求し、成長させるべきである。