医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

A Sense of Belonging: Perceptions of the Medical School Learning Environment among URM and Non-URM Students (Teach Learn Med 2023)

Karasz A, Nemiroff S, Joo P, Blanco I, Fishman AY, Kelly MS, Henick SM, Lambros M, Burton WB. A Sense of Belonging: Perceptions of the Medical School Learning Environment among URM and Non-URM Students. Teach Learn Med. 2023 Jul 14:1-11. Epub ahead of print.

背景:学習環境(LE)を改善することは、特にunderrepresented in medicine (URM)の学生のために、卒前・卒後医学教育を行う機関にとって、重要な目標となっている。最近まで、包括的な理論的枠組みの欠如により、研究と介入開発は制限されてきた。2019年にGruppenらによって開発されたメディカルスクール環境の多次元概念モデルは、この分野における研究と介入を導くための有用な枠組みを提供する。

方法:Gruppenらのモデルを用いて、本研究はニューヨーク市のメディカルスクールにおけるURM学生と非URM学生の両方の視点からLEの経験を調査した。LEの組織的、社会的、物理的領域における経験を調査することで、領域間の象徴的、経験的なつながりを探り、改善のための具体的なニーズを特定することを目指した。

結果:学習を第一に考え、コミュニティ感覚を生み出す組織構造や方針、建築環境の特徴、社会的関係が高く評価された。URMの学生もそうでない学生も多くの認識や経験を共有していたが、URMの学生は切り捨てや排除の経験に対してより脆弱であることを表明した。

結論:本調査の参加者は全員、コミュニティの大切な一員であると感じられるLEの側面を大いに評価した。メディカルスクールは、包括的で多次元的なアプローチを用いて、URM学生のためのLE改善の課題に取り組むべきである。