Nemiroff S, Blanco I, Burton W, Fishman A, Joo P, Meholli M, Karasz A. Moral injury and the hidden curriculum in medical school: comparing the experiences of students underrepresented in medicine (URMs) and non-URMs. Adv Health Sci Educ Theory Pract. 2023 Jun 29. doi: 10.1007/s10459-023-10259-2. Epub ahead of print. PMID: 37382857.
背景:Underrepresented students in medicine (URM)は、医学部の学習環境(LE)に対してより否定的な認識を持っている。この現象が、URMにおけるバーンアウトや離職率を高める一因となっている。隠れたカリキュラム(HC)-臨床での役割模範を通じて学習者に非公式に伝えられる一連の価値観-は、LEの社会化の構成要素であり、学生のプロフェッショナル・アイデンティティを形成する役割について批判的に検討されてきた。しかし、URMと非URMがどのようにHCを経験するのかの違いについては、まだ十分に検討されていない。本研究では、グラウンデッド・セオリーの要素を取り入れ、演繹的推論と帰納的推論の両方を用いた実践的アプローチを用いた。
方法:ニューヨーク州ブロンクスのメディカルスクールで、URM参加者13名と非URM参加者21名を合目的的抽出し、質的な半構造化面接を行った。インタビューでは、HCに対する学生の経験や反応が調査された。
結果:どちらのコホートも、患者の蔑視や虐待を目撃した。しかし、これらの経験から、URMの参加者は、より多くの道徳的傷害-イデオロギー的に不一致な価値観を受け入れるよう圧力を感じたことによる不利な感情的結果-を表明した。また、URMの方が、HCに抵抗することを述べる傾向が強かった。グループの反応の違いは、URMのアイデンティティが患者の生活体験と共鳴していることから生じているようであった。各コホートの参加者は、このような状況を緩和するための一歩として、URMの採用を増やすことを強調した。URMの参加者は、URMでない参加者と比較して、より多くの苦痛を経験し、HCに対してより多くの抵抗を示した。
結論:このような反応の差の原因は、個人的・プロフェッショナルアイデンティティの交渉における相対的な障壁に起因している可能性がある。そのため、URMのLEに対する認識は、HCとのより否定的な相互作用から悪影響を受ける可能性がある。