医学教育研究者・総合診療医のブログ

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How physicians see nurses' role in decision-making about life-prolonging treatments in patients with a short life expectancy: An interview study (Patient Educ Couns 2023)

Arends SAM, Thodé M, Pasman HRW, Francke AL, Jongerden IP. How physicians see nurses' role in decision-making about life-prolonging treatments in patients with a short life expectancy: An interview study. Patient Educ Couns. 2023;114:107863. Epub ahead of print.

背景:本研究の目的は、余命の短い患者の延命治療に関する意思決定における病院看護師の役割に関する医師の見解を探ることである。

方法:病院医師との半構造化面接を用いた質的研究。データは2019年5月から9月にかけて収集し、テーマ分析の原則に従って分析した。

結果:異なる病院と専門分野に勤務する15名の医師が参加した。医師は、延命の可能性のある治療に関する最終的な決定は自分たちに責任があると述べた。意思決定における看護師の役割は、患者と医師自身の役割を補完するものであり、特に疑問や複雑な状況がある場合に重要であると考えた。ある医師は看護師の関与を「状況に依存する」と考え、またある医師は看護師の関与を標準的な慣行と考えるなど、看護師の意思決定プロセスへの関与をどの程度重要視するかは、医師によってさまざまであった。さらに、医師は、看護師と医師の双方が利用できる時間が限られているなど、看護師を関与させるうえでの実際的な障害についても言及した。

結論:医師は、延命の可能性のある治療に関する意思決定において、特に疑問のある症例や複雑な状況において、看護師が補完的な役割を果たすことを認識している。医師と看護師は、看護師の関与が状況に依存しないように、互いに協力し合うべきである。延命治療に関する意思決定に関するこのような職種間の協力は、刺激され、支援され、維持されるべきである。