医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

COVID-19 vaccination telephone outreach: an analysis of the medical student experience (Med Educ Online 2023)

Wu JF, Abenoza N, Bosco JM, Minshew LM, Beckius A, Kastner M, Hilgeman B, Muntz MD. COVID-19 vaccination telephone outreach: an analysis of the medical student experience. Med Educ Online. 2023;28:2207249.

背景:COVID-19パンデミックは、医学生が臨床的な自信と患者ケアに貢献する能力を身につける機会を減少させた。本研究では、COVID-19ワクチンの接種を予約するための電話によるアウトリーチが、医学生の教育にどのような価値をもたらすかを明らかにすることを目的とした。

方法:40名の学生が、COVID-19ワクチンを接種するために、患者ポータルがない65歳以上の患者を対象とした電話によるアウトリーチに従事した。データは、学生が学んだこと、期待、アウトリーチから恩恵を受けるであろう他の医療過程、集団衛生エレクティブへの関心について尋ねたsingle administration後ろ向き事前/事後調査から構成されていた。リッカート項目を分析し、オープンレスポンス分析では、帰納的コーディングを行い、より広いテーマにコードを凝縮することでテーマ別要約を作成した。また、電話で問い合わせを受け、その後ワクチンを接種した患者の人口統計学的データも収集された。

結果:調査対象者は33名であった。Epicでの文書作成、遠隔医療、一般的な医療神話に関するカウンセリング、困難な会話、患者へのコールドコール、患者との最初の信頼関係の構築について、プレクラークシップ学生の快適性は、統計的に有意に増加した。電話をかけてワクチンを受けたのは、非ヒスパニック系黒人で、高SVIカテゴリーに属し、メディケアおよび/またはメディケイドに加入している人が大半を占めた。質的なデータから、学生たちはコミュニケーション、信頼できるメッセンジャーの役割、オープンマインドであること、患者さんのいる場所で会うことを強調したことがわかった。

結論:COVID-19のパンデミック初期に学生を電話によるアウトリーチに参加させたことで、学生はトレーニン中医師としてのスキルを高め、進行中のパンデミックに対処するために貢献し、プライマリ・ケア・チームに価値を与える機会を得ることができた。この経験は、患者がCOVID-19ワクチンを接種しなかった理由を理解するために、忍耐、共感、脆弱性を実践することを可能にした。これは、学生が共感的で思いやりのある医師になるためのスキルを身につけるための貴重な経験であり、将来のメディカルスクールカリキュラムにおけるテレヘルスの継続的役割を支持するものであった。