医学教育研究者・総合診療医のブログ

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COVID-19 vaccine hesitancy among low-income, racially and ethnically diverse US parents (Patient Educ Couns 2022)

Schilling S, Orr CJ, Delamater AM, Flower KB, Heerman WJ, Perrin EM, Rothman RL, Yin HS, Sanders L. COVID-19 vaccine hesitancy among low-income, racially and ethnically diverse US parents. Patient Educ Couns. 2022 Mar 30:S0738-3991(22)00137-9. Epub ahead of print.

背景:本研究の目的は、米国の親の自分の子どもへのCOVID-19ワクチン接種の意思に影響を与える因子を検討することである。

方法:2021年2月から5月にかけて、地理的に多様な6つの地域に住む親からデータを収集した。COVID-19 Exposure and Family Impact Surveyは、パンデミックによる有害な結果に対する感受性と重症度の認知を評価した。半構造化インタビューでは、子どもへのワクチン接種のメリットとリスクに関する認識を評価した。

結果:106人の子供(新生児から17歳まで)の50人の親が対象で、半数がスペイン語話者、半数が英語話者であった。62%が自らの子どもへのCOVID-19の接種をためらっていた。有効性と安全性が主なテーマであり、それらをベネフィットとして認識する親もいれば、リスクとして認識する親もいた。親のためらいは、しばしばソーシャルメディアに依存し、ワクチン接種の体験談に影響を受けていた。また、COVID-19は成人と比較して、小児では負の転帰のリスクが低いことを挙げる人が多かった。また、COVID-19ワクチンに関する情報が不正確で、常に変化していることを挙げる人もいた。

結論:子どものCOVID-19ワクチン接種を親が躊躇する主な要因は、ワクチンの安全性と有効性の認識、および小児の疾患の重症度の低さであった。ワクチン接種をためらう保護者の多くは、将来的にはワクチン接種に前向きとなる可能性があり、さらなる議論とデータの収集を歓迎する。