医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Demographic, structural, and psychological predictors of risk-increasing and mask wearing behaviors among US adults between December 2020-March 2021 (Patient Educ Couns 2023)

Thorpe A, Zhong L, Scherer LD, Drews FA, Shoemaker H, Fagerlin A. Demographic, structural, and psychological predictors of risk-increasing and mask wearing behaviors among US adults between December 2020-March 2021. Patient Educ Couns. 2023 May 11;114:107792.

背景:本研究の目的は、リスク増加行動とリスク減少行動の人口統計学的、構造的、心理学的予測因子を評価することである。

方法:本研究では、米国退役軍人(n = 584)と非退役軍人(n = 346)の成人の行動、態度、経験に関するオンライン縦断的、3波にわたるCOVID-19調査(12/20-03/21)のデータを用いた。

結果:食料品の配達を受けられないことは、すべてのタイムポイントにおいて、リスクを高める行動の頻度を高める最も強い予測因子として浮上した。その他、COVID-19にかかる心配が少ないこと、科学への不信感、COVID-19の陰謀への確信、国の対応への否定的な認識などが、リスク増大行動の頻度が高く、マスク着用頻度が低いことの一貫した予測因子として挙げられた。リスク増加行動やマスク着用を一貫して予測する人口統計学的要因はなかったが、リスク増加行動(例:健康リテラシーの低さ)やマスク着用(例:高齢、都市居住)の頻度については、特定の時点において異なる人口統計学的予測要因が出現していた。他者と接触する理由として最も多く支持されたのは、健康関連(食事、医療、運動)と社会的ニーズ(友人・家族に会う、退屈)であった。

結論:これらの治験は、人口統計学的、構造的、心理的要因を含む、リスクを高める行動やマスク着用に関する個人レベルの主要な決定要因を浮き彫りにするものである。この結果は、公衆衛生の専門家やヘルスコミュニケーターがリスク低減行動への関与を促進し、これらの行動への関与を妨げる主要な障壁に対処することを支援することができる。