医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Impact of a physician recommendation on COVID-19 vaccination intent among vaccine hesitant individuals (Patient Educ Couns 2022)

Fisher KA, Nguyen N, Fouayzi H, Singh S, Crawford S, Mazor KM. Impact of a physician recommendation on COVID-19 vaccination intent among vaccine hesitant individuals. Patient Educ Couns. 2022 Sep 30:S0738-3991(22)00436-0. Epub ahead of print.

背景:本研究の目的は、COVID-19ワクチンの接種をためらう傾向に対する医師の推奨度の影響を検証することである。

方法:オンライン調査プラットフォームであるProlific上でヴィネットベースの実験調査を実施した。COVID-19ワクチン接種を躊躇している成人パネルメンバーに対し、推奨スタイル(参加型 vs 明示型)および戦略(懸念の認識、インフルエンザ予防接種との比較、数百万人がすでに接種しているという声明、他者を守ることの強調)によって異なる5つのメッセージのいずれかを割り当てた。ワクチン接種のためらいは、「今回の訪問でワクチン接種を受けるか」という質問で再確認した。

結果:752名の参加者のうち、60.1%が女性、43.4%が黒人、23.6%がラテン系、33.0%が白人で、平均年齢は35.6歳であった。全体として、当初「わからない」と回答した人の33.1%、「わからない」と回答した人の13.1%が、何らかの勧めによって躊躇が少なくなっていた。よくわからない」人のうち、参加型推薦を受けた人の20.3%が躊躇しなくなったのに対し、明示型推薦では34.3%~39.5%であった。また、「他人を守る」というメッセージは、当初「いいえ」だった参加者の間で最も効果的であり、19.8%が躊躇しなくなったのに対し、参加型の推奨では8.7%であった。

結論:医師による推奨は、COVID-19ワクチン接種のためらいを軽減する可能性がある。医師によるCOVID-19ワクチン接種の推奨には、明示的な推奨と「他人を守る」というメッセージが重要であると思われる。