医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Design guidelines for assessing students' interprofessional competencies in healthcare education: a consensus study (Perspect Med Educ 2022)

Smeets HWH, Sluijsmans DMA, Moser A, van Merriënboer JJG. Design guidelines for assessing students' interprofessional competencies in healthcare education: a consensus study. Perspect Med Educ. 2022 Oct 12. Epub ahead of print.

背景:医療制度では、医療従事者や学生が専門家間(interprofessional:IP)の文脈で教育されることが求められている。学生がIPコンピテンシーを身につけたかどうかを評価するために、適切に設計された評価が必要であるが、現在、そのためのエビデンスに基づいたガイドラインが欠如している。本研究は、ヘルスケア教育におけるIPコンピテンシーの評価に関するガイドラインを提供することを目的とする。

方法:ノミナル・グループ法を用いたIP評価設計のガイドラインを確立するために、質的コンセンサス調査を行った。まず、5つの専門家グループ(IP専門家、患者、教育科学者、教師、学生)にIP評価のデザイン・ガイドラインを議論してもらい、グループ内のコンセンサスを得た。第二に、IP評価ガイドラインについて専門家グループ間のコンセンサスを得るために、1つの異質なグループ間会議を開催した。

結果:本研究では、IP教育のためのパフォーマンス評価を設計するための包括的な26のガイドラインを得た。すなわち、IP評価タスクとIP評価者の両方に関する10のガイドラインと、IP評価手順に関する6のガイドラインである。

結論:本研究の結果、IP評価は複雑であり、単一専門家による評価と比較して、高品質のIP評価には、評価対象となる複数のIPプロダクトやプロセス、評価者のIPプール、個人の貢献だけでなくIP連携プロセスに対する基準が含まれる評価手順などの追加要素が必要であることが示された。このガイドラインは専門家の知識と経験に基づいているが、重要な次のステップは、これらの設計ガイドラインを教育現場でテストすることである。