医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Awareness, perceptions, and characteristics of internal medicine residents as role models (Clin Teach 2022)

Toro-Tobon D, Thornton S. Awareness, perceptions, and characteristics of internal medicine residents as role models. Clin Teach. 2022 Sep 5:e13526. Epub ahead of print.

背景:ロールモデルは医学教育において不可欠な要素であり、研修生は観察された特性を個人の行動や診療スタイルに取り入れる。ロールモデルとしてのレジデントに関するデータは限られている。レジデントの視点から、ロールモデルとしてのレジデントを取り上げた定量的な研究は過去にない。本研究は、内科系レジデントのロールモデルとしての意識、認識、ポジティブな特徴を解剖することを目的とした。

方法:本研究は横断的研究であり、Medstar Georgetown University Hospitalの医学生(MS)59名と内科系レジデント64名がロールモデルに関するアンケートに回答した。両グループ間の記述的分析および比較分析を行った。

結果:ほとんどの参加者がIMレジデントをロールモデルとして認識していたが、MSはIMレジデントが自分のロールモデルとしての自覚に欠けていると報告する傾向が強かった。MSはレジデントと過ごす時間が長いと認識していたが、研修医は一緒に過ごす時間の多くを指導に充てていると認識していた。ほとんどの参加者は、ロールモデルに関する過去のトレーニングを否定していたが、正式なロールモデルレーニングを受けることに関心を示していた。ほとんどの参加者が、IMレジデントの観察に基づいてMSの行動が修正されたと報告した。しかし、これらの行動の多くは肯定的であったが、否定的な行動も報告された。

結論:レジデントをロールモデルとする認識と自覚の間に食い違いがあった。このロールモデルとしてのIMレジデントの特徴は、意識を高め、レジデントの教育的役割を支援することを目的とした教育的介入を設計するための土台となるものである。