医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Barriers to workplace-based learning in the intensive care unit: A qualitative description of internal medicine residents' and intensivists' perspectives (Med Teach 2021)

Robillard N, Vincelette C. Barriers to workplace-based learning in the intensive care unit: A qualitative description of internal medicine residents' and intensivists' perspectives. Med Teach. 2021 Dec 20:1-7. Epub ahead of print.

背景:レジデントプログラムでは、ICUでのオフサービスローテーションを通じて、クリティカルケアコンピテンシーを習得することが有効である。しかし、最近の文献では、レジデントのクリティカルケア能力を向上させるために、クリティカルケアユニットへの露出を増やすことの有効性に疑問が呈されている。我々は、内科(IM)レジデントと集中治療専門医の視点から、ICUでの学習に対する障壁を説明することを目的とした。

方法:大規模三次病院におけるICUの質改善活動中に収集されたデータに質的記述法を適用した。22名の内科レジデントと17名の集中治療専門医を含む12のフォーカスグループの逐語録をテーマ分析により評価した。

結果:学習への障壁に関する3つの主要テーマと13のサブテーマが確認された。ICU環境に対するレジデントの社会化プロセスの遅さや関係者の認識といった環境の側面が、学習の相互作用の質に影響を及ぼしていた。熱心な指導は、さらにIMレジデンシーのカリキュラムに関連する要因(例えば、競合する共同カリキュラムの要求)に影響され、標準化されたICUカリキュラムを提供する際の緊張に寄与していた。

結論:本研究は、ICUローテーション中に存在する可能性のある教育的障壁について説明するものである。これらの障壁を認識することは、臨床教師が研修生の教育経験を改善するのに役立つと思われる。