Chen S, Li J, DiNenna MA, Gao C, Chen S, Wu S, Tang X, He J. Comparison of two teaching methods for stopping the bleed: a randomized controlled trial. BMC Med Educ. 2022;22:281.
背景:The "Stop the Bleed" (STB) campaignは2016年の開始以来、目覚ましい成果を上げているが、外傷患者シミュレータと組み合わせたSTBコースの指導に関する報告はない。本研究では、STBコースをベースにCaesar(外傷患者シミュレータ)と組み合わせた「problem-, team- and evidence-based learning」(PTEBL)教授法を提案し、止血技能訓練を行う優秀な博士課程学生において従来の教授法とその効果を比較検討する。
方法:5年制および8年制の優秀な博士課程学生78名を研究対象者として選び、ランダムにコントロール群(従来の教授法、n = 34)と実験群(PTEBL教授法とCaesarの併用、n = 44)に分けた。両グループにおいて、コース開始前と終了後に、止血技術に対する自信と負傷者の救助に対する意欲を調査した。
結果:両群とも、授業後にSTBスキルに対する自信と救護意欲が向上した。コントロール群に比べ、実験群の学生は、講習後に包帯による圧迫と止血帯による圧迫に自信を持った(包帯による圧迫:コントロール群 3.9 ± 0.8 vs. 実験群 4.3 ± 0.7, P = 0.014; 止血帯による圧迫:コントロール群 3.9 ± 0.4 vs. 実験群 4.5 ± 0.8, P = 0.001)。シナリオシミュレーションにCaesarを使用することで学習効果が上がると考える学生がコントロール群よりも実験群で多く(コントロール群 55.9% vs. 実験群 81.8%, P = 0.024)、このマネキンを使うことで教師と生徒の相互作用が高くなった(コントロール群 85.3% vs. 実験群 97.7%, P = 0.042 )。全体的な授業の効果は、実験群の方がコントロール群よりも優れていた(コントロール群 85.3% vs. 実験グループ 97.7%、P = 0.042)。教師と生徒の相互作用と全体的な教育効果の間には、有意な正の相関があった(R = 1.000; 95% CI, 1.000-1.000; P < 0.001)。
結論:Caesarと組み合わせたPTEBL教授法は、学生のSTBスキルの習得を効果的に向上させ、従来の教授法の欠点を克服することができ、STBスキルの優れた博士号候補者の育成に一定の促進価値を持つ。