医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Development of a career questionnaire for medical undergraduates using Mokken scale analysis (BMC Med Educ 2022)

Gao Y, Bai X, Sun L, Jia D. Development of a career questionnaire for medical undergraduates using Mokken scale analysis. BMC Med Educ. 2022;22:286.

背景:医学生の動機づけを理解するためには、個人を中心とした進路に関する質問紙が重要である。本研究では、医学生のキャリア選択を測定するための質問票の妥当性を検証することを目的とした。

方法:中国の大学付属病院の学部3年生を対象に横断的なアンケートを実施した。質問票は、系統的な文献調査を経て選択された項目を用いて作成した。項目削減はMokkenスケール分析で行い、その後、信頼性・妥当性試験を行い、内容、回答プロセス、内部構造の妥当性エビデンスを記述した。

結果:20項目の予備調査票を作成し、213名の卒前学生から回答を得た(回答率86.59%)。単調同質性モデルを構築するため、順序に従って一次元性、局所独立性、潜在的単調性を検定した後、6項目を削除した。最終的には、10項目の「キャリア上の利点」下位尺度と、4項目の「キャリア上の不利」下位尺度という、2つの下位尺度からなる14項目の質問紙が作成された。質問紙は、許容できる信頼性(Molenaar-Sijtsma法:0.87と0.75、Cronbachのα:0.87と0.74)と良好な構成概念妥当性(χ2/df: 1.748, normed fit index: > 0.9, comparative fit index: > 0.9, root mean square error of approximation: 0.05-0.08). 男子大学生と女子学生では、給与、サブスペシャリティ、キャリア展望、親族への貢献度について異なる回答があった。男性の学生は、オンコール勤務をより積極的に受け入れ、患者と医師の衝突の可能性がより高いサブスペシャリティを有している可能性がある。

結論:我々は、Mokken尺度分析を用いて、中国の医学生のキャリア志向に関する14項目の質問票を作成し、その妥当性の証拠を収集した。この短くて簡単なアンケートは、中国人医学生の動機に関する洞察を探るのに適したツールになると思われる。