Leuchter RK, Stuber ML, McDonald AL, Croymans DM. Relationship between exercise intensity and stress levels among U.S. medical students. Med Educ Online. 2022;27:2027651.
背景:身体活動は医学生のメンタルヘルスを守る可能性があるが、どのような身体活動の種類や強度が医学生のwell-beingを向上させる可能性が最も高いかは不明である。本研究の目的は、米国の医学生を対象に、運動強度とストレスレベルの関係を明らかにし、それによって今後のwell-being増進のための介入策の設計に役立てることである。
方法:UCLAのDavid Geffen School of Medicineにおいて、ストレスと身体活動を評価する2つの横断的検証済み調査を1年おきに実施した。1,392名の医学生のうち1,046名から回答を得た(75%)。順序付きロジスティック回帰を用いて、ストレスと各レベルの運動強度(運動不足、中等度運動、健康増進のための身体活動[health-enhancing physical activity; HEPA])との関連を明らかにした。これらの運動強度のグループ分けは、有酸素運動に関するCDCガイドラインと比較された。
結果:中等度運動またはHEPAを達成することは、有酸素運動に関するCDCガイドラインに準拠するが、HEPA達成に必要な追加運動強度は、ストレス最小四分位に入る確率の26%増加およびストレス最大四分位に入る確率の22%減少と関連するものであった。医学生の身体活動レベルは、CDC運動ガイドラインによる全国平均と同程度であったが(65%対58%)、医学生のHEPAレベルは全国平均より有意に低かった(27%対64%、OR 0.21、95%CI 0.12-0.37)。
結論:医学生と年齢調整した全国平均との間には、最高強度の身体活動(HEPA)の割合に大きな格差があり、これまでCDCの運動指針の二元化によって見過ごされてきた。HEPAレベルは最適化されておらず、より強度の低い運動形態と比較してより強くストレスレベルの低下と関連しているという事実は、医学研修生における将来のwell-being介入のための有望な新ターゲットとなる。