医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

The active feedback program: bringing medical students out of the shadows (Med Educ Online 2021)

Edwardson MA. The active feedback program: bringing medical students out of the shadows. Med Educ Online. 2021;26:1939842.

背景:医学教育の進歩にもかかわらず、医学生神経科のような入院患者ローテーションで、ほとんどシャドーイングをしている。また、attendingから直接フィードバックや指導を受けることもほとんどない。これは、患者の回診を妨げないように医学生を臨床活動に組み込む方法をattendingがトレーニングしていないことが原因である。

方法:「アクティブ・フィードバック・プログラム」は、入院患者ローテーションのためのフレームワークで、attendingが指導を行い、簡潔さを重視したフィードバックを行うことで、医学生を臨床活動に没頭させる。期待されることは早い段階で提示される。学生は2–3人の患者を担当し、毎日の口頭報告と集中的な神経学的検査を行い、すぐにフィードバックを受ける。フィードバックには、治療計画の修正だけでなく、学生の口頭発表や神経学的検査のスキルを向上させるための項目も含まれる。また、学生はローテーション中に2回、建設的な批判や具体的な課題に即した賞賛を含む公式の個人フィードバックを受ける。

結果:このアクティブ・フィードバック・プログラムは、正式なテストを待つ必要があるが、医学生の学習速度が速まっているように見受けられる。神経科のresidentも、医学生の批評から学び、より高いレベルの責任を負うことで利益を得ているようである。

結論:患者回診はあっという間に終わり、attendingは他の仕事に追われることになる。アカデミックな神経科医として、我々は自分のスキルを次世代の医師に伝える義務がある。今後の研究で証明されれば、アクティブ・フィードバック・プログラムを広く採用することで、医学生を影から追い出し、この崇高な目標の達成に近づけることができるであろう。